三菱商事株式会社：https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/
ヒューマンリンク株式会社：https://www.humanlink.co.jp/

三菱商事は成長戦略の一つとして、同社が有するＤＸ機能を横断的に展開し、多様な事業（リアル）のＤＸによる事業価値向上の推進を掲げています。リアルとデジタルの融合による社会課題の解決を通じ、産業全体の発展と地域色豊かな未来社会の実現に貢献するためには、全社を挙げたIT・デジタル人材の育成が重要となってきます。インダストリー・ワン（以下「ＩＯ」）は、本プロジェクトの課題特定・研修プログラムの設計から実行までを一気通貫で支援。取り組みの詳細について、三菱商事 人事部 人材開発チーム　藤田様・関口様、ヒューマンリンク株式会社 ＭＣ人材開発事業部　髙田様・立原様にお話を伺いました。

ーーー今回の取り組みの背景をお聞かせください。

三菱商事 人事部では、デジタル人材の育成に数年前より取り組んできましたが、2022年に発表された当社の『中期経営戦略2024』をきっかけに、ＤＸを全社で推進していくという動きが一段と加速しました。ＤＸ戦略推進組織の立上げなど、組織として変革の年になったと感じています。人事部としても全社員にオンデマンド形式のＤＸ研修受講を必須とし、人材育成という観点からＤＸ推進を目指してきました。2023年からはＤＸ推進をさらに加速するために、まずは社内の課題・実態を把握するべくＩＯに調査を依頼しました。リサーチ方法は、各部のデジタル戦略担当や、ＤＸ案件を担当しているメンバーへのヒアリングです。結果、プロジェクトをスピード感をもって進めるには、リードする場面の多いミドルマネージャーがベンダーとの共通言語を持っている必要があるという課題を発見しました。そこで、今回はミドルマネージャーを対象に新たな研修の構築を進めました。

ーーー研修について具体的な内容をお聞かせください。

研修の目的はベンダーとの協業力を身に着けることです。ＩＴ・デジタルプロジェクトにおいては、社外ベンダーを起用してプロジェクトを進める場面も多く、ベンダーの考えを理解しながら、適切にプロジェクトを進める能力が必要です。異業種であるデザイナー・エンジニアの発想や業務手順を理解することで、よりスムーズなプロジェクト推進の実現を目指します。

また、実践的な研修を行うことで、研修を受講して終わりではなく、その先の実業務につながる時間にしてほしいと考えていました。実際、受講者が研修の最終報告会に向けて、新たな事業につながるものはないか、業務効率を改善できないかなど、担当している業務に落とし込んで、成果物作成に取り組むことができたのは大きな成果と感じています。

受講者からの感想も非常に評価が高いものとなりました。座学中心の研修が多い中、実際に手を動かしてアウトプットしていくワークが多かった今回の研修は、非常に新鮮かつ効果的であったと感じています。

ーーー今回ＩＯは、人材育成の研修設計から実行までご支援させていただきました。ＩＯが関わることで、どのようにプラスに働いたと感じますか？

当社向けに、二人三脚で研修プログラムをゼロから作り上げていただいたのは非常にありがたかったです。ＩＯはＤＸ案件を推進した実績が多く、またコンサルタント・デザイナー・エンジニアなど様々な職種の方が在籍しているため、当社が希望する研修設計を実現することができました。研修だけではなく、研修中にアイデアとして上がった企画に対するフィードバックや、その企画を事業として立ち上げる際にもご支援いただける点は大きな魅力です。今後もＩＯと協業していきたいと考えています。

ーーー今後の展開について教えてください。

IT・デジタルプロジェクトを推進できるミドルマネージャーの更なる育成に向けて新しい突破口が見えたと感じています。しかし、今回の受講者は全社員約6,000人中の30人ほどでしかありません。組織全体の変革には時間がかかると思いますが、社会全体の生産性向上と持続可能な価値創造に貢献する人材を育成すべく、継続して育成施策を打っていきたいです。

ーーー産業全体のＤＸ推進に向けて非常に重要な取り組みと感じました。今後もＩＯが支援いたします。
ありがとうございました！